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社員教育の効果的な方法とは?中小企業における社員育成のポイントを解説

リーダーシップ・マネジメントスキル

「新入社員が入ってきたが、なにを教えればいいのか?」と感じている場合は、社員の教育プログラムが具体的に体系化できていないことに原因があるかもしれません。
また、中小企業においては教育体制が整っていない企業もあり、口頭での指示や感情的な教育方法になってしまうケースがあり、教育計画を作成する必要があるでしょう。

本記事では、中小企業における社員教育計画作成のポイントや、社員教育の実情などをご紹介します。社員教育には社員のスキル向上以外にも様々なメリットがあるので、是非参考にしてみてください。


社員教育の必要性とは


「社員教育」は、ただ業務を覚えてもらうためだけに行うものではありません。
社員教育には個々の社員における能力アップ・生産性の向上以外にも効果が望めます。
以下の2つのメリットから、社員教育の必要性を確認してみましょう。

• 企業理念やクレドの浸透:企業によって、経営の最終目標や経営哲学・価値観は異なります。企業理念に沿った社員教育を行うことで、日々の言動やお客様に対しての対応にも好影響が期待されます。また、評価基準の一つとしても活用できます。企業理念を体現する行動を率先して実践した社員を表彰するといった方法も考えられます。このように企業理念やクレドの浸透をすることで社員のチーム力向上や生産性の向上を期待できるでしょう。

• 利益の向上:社員教育には具体的な業務や企業理念を伝えること以外に、社会人としてのマナー教育も含まれます。新卒社員の場合は社会経験がないケースがほとんどなので、社会人として当たり前とされる電話対応や名刺の渡し方などを知らないことが一般的です。社会人としてのマナーや規律が守られていると、取引先との信頼関係が築きやすくなり会社での利益向上が期待できます。


社員教育を行わないことによるデメリット

社員教育を行わなければどんなデメリットがあるのでしょうか。ここでは、代表的な3つのデメリットをご紹介します。

• スキルが身につかない:業務においてのノウハウや知識がないため戦力にならず、生産効率が悪化してしまいます。個々のスキルを向上しておくことで、生産効率・実績の向上が望めるでしょう。

• 社員の意識低下:「自分はこの企業の社員である」という自覚がない場合、無責任な言動や企業イメージを下げてしまうような行動をとりやすくなります。社会人としてのマナーはもちろん、自社への誇りを持ってもらうことで帰属意識の向上が望めるでしょう。

• 共通意識の欠如:社員が同じ目標に向かって走っていないと、やっていることがバラバラになって望むような結果が得られません。企業理念や経営における価値観など、最終的なゴールを明確に伝え、教育することで団結力が増し、生産効率を上げることができるでしょう。


中小企業における社員教育の実情

企業の業績に関わるほど重要な社員教育ですが、実際に中小企業ではどのような社員教育が行われているのでしょうか。ここでご紹介する社員教育の実情は、全ての中小企業において行われているわけではありませんが、体系化されずに行われていることが多いことを認識しておきましょう。

特に中小企業で多いのが「仕事は現場で覚えるもの」という意識です。直属の先輩がマンツーマンで仕事をその都度教えてくれるという形式をとっていることが多くあります。そのような形式では、教育する人によって指導方法や内容が異なってしまう恐れがあります。
また、近年の働き方改革の影響により、業務時間が制限される中で指導する時間を十分に確保できず、指導不足になるケースも考えられます。

体系化した社員教育だけではカバーしきれない部分もあり、臨機応変に対処するためには現場で経験を積むことも重要です。しかし、全てを現場で覚えるのは非効率であり、知識に穴もでやすいのも事実でしょう。

また「社員にスキルを持たせると退職してしまう」との考えで、わざと丁寧な社員教育を行っていない企業もあります。確かに、短期的にみれば退職してしまう可能性もありますが、長期的にみれば逆効果になります。生産性が向上し企業の利益が増え、結果的に給与ややりがいがある職場の方が長く勤務すると考えられます。


社員教育計画を立てる方法とは


実際に社員教育計画を立ててみようとしても、何から手をつけて良いのかわからないという方も多いでしょう。その場合は4つの手順を踏まえて計画を立てることをおすすめします。

1. 目的をはっきりとさせる
まずは、どのような社員になって欲しいのかを考えましょう。企業理念に基づいて考えるのはもちろん、今現在働いている社員を参考にしても構いません。役職や部署ごとに目標とする社員像が異なっていれば望ましく、管理職であれば業績に加え部下の指導育成など具体的なイメージを持てることが理想です。

2. 現状を把握する
「理想の社員像」と実際の社員とのギャップを確認しましょう。ギャップがない方が良いと思いがちですが、ギャップを見つけ出すことで社員教育のブラッシュアップに繋がります。

3. カリキュラムを作成
カリキュラムを作成します。特にギャップが大きかった部分はこれまでの社員教育では不足している部分になるので、講習や実習など、様々な教育方法で改善することを検討してください。

4. 効果を継続して測定
社員教育計画は、定期的に理想の社員像と実際の社員とをアンケート調査などを用いて比較し効果測定を行います。また、試験やレポートなどを行うことで、数値として効果を測ることもできます。その結果をもとに教育計画を修正するとより良いものなっていくでしょう。社員教育を行ってから効果を実感できるまでに時間がかかりますが、常に社員教育計画はブラッシュアップすることが必要になり、企業をさらに飛躍させるためにも重要なポイントでしょう。


おわりに

社員教育は、個々の能力向上や意識の統一による生産性の向上、信頼関係の構築による顧客獲得など、様々な方向から業績向上に作用するものです。また、中小企業においては新たな人材採用が難しく、社員教育の精度を高めることによって人材流出を防ぐ効果も期待されます。

社員教育がなされていない企業においては、人事評価の基準が曖昧であるケースがあります。社員教育を体系化することによって「理想的な社員」の姿も明確になるので、人事評価をする上でも社員教育計画を立てることは有効です。